あれ!治ったと思ったのに困ったな?28歳、女性、K.Kさん

主訴

尿漏れ
2年半前に出産し、1年後から仕事を始めたら失禁を感じました。立ったままの受付業務なので困ります。早々産婦人科を受診し、体操を指導され続けていたら治りました。
最近、再び失禁を感じ体操をしましたが治りません。腰も急に痛くなることがあり、朝も起き上がれない時もあります。朝、腰が痛くない時も手がむくみ、足の裏が痛む時があります。

検査結果

両側中殿筋弱下、両側大腰筋弱下、両側ハムストリング弱下、左梨状筋弱下、右外腹斜筋弱下、左内腹斜筋弱下、左腰方形筋弱下、右股関節外旋制限、左寛骨後方変位、右寛骨前方変位、右同側協調運動弱下

経過

K.Kさんの検査結果から、骨盤の動きの偏りが大きく骨盤周囲の筋肉の弱下と片側の腹斜筋の弱下があることから、尿道の周囲にある 尿道括約筋がねじれて、働きが弱化している可能性が疑われます。
骨盤の動きを、骨盤ブロックを用いて整えることで、骨盤周囲の筋力が回復しました。長年骨盤の動きに偏りがあったため上半身の動きにも偏りがあり、胸郭の歪みが 起こっていました。胸郭のゆがみは、静脈とリンパ液の流れを阻害するため、手足のむくみや朝の足の裏の痛みにつながります。 一週間後、来院されたK.Kさんは、失禁が止まったとのことでした。
K.Kさんは、横座りをする習慣が有り、産後の骨盤のゆがみを生活習慣の中で強めてしまったのでしょう。立ち仕事をするようになって失禁という症状として現れた と考えられます。産後の横座りには気をつけてください。

ジョギング中に、急に膝が痛くなって57歳、主婦、M.Yさん

主訴

右膝の痛み。
3年前にジョギングをしていて、右膝が急に痛くなり、整形外科でレントゲン写真を撮りましたが骨に異常なく、痛み止めを飲み電気治療を続けるも改善されず。接骨院で筋トレをするように言われてトレーニングをしましたが、痛みは変わりません。別の整形外科でヒアルロン酸の注射をしたら悪化して正座ができなくなりました。
階段を下りるときに痛くて、天気にも影響されます。
温めると楽になりますが、改善するまでには至りません。

検査結果

右大腿四頭筋の拘縮し、右寛骨の前方変位、左寛骨の後方変位、右大腿後面のハムストリング筋の筋力低下

経過

膝の裏のツッパリが取れて、膝が曲げやすくなった。
まだ完全ではありませんが、正座をすることもできるようになりました。

説明

M.Yさんは、通常の足の運びの中で痛みが出たということです。
検査の結果から骨盤の動きの偏りが大きくなってしまったため、腿の後ろのハムストリング筋が働きづらくなっていて、疲労を起こして硬くなってしまったのでしょう。
そのため膝の不安定さと共に膝の間隙(骨と骨の隙間)が狭くなっていて、半月板を圧迫する寸前であったと考えられます。その状態でランニングをしてさらに筋肉が硬くなり、ついには半月板を圧迫して、関節受容器(痛みを感じるセンサー)を刺激してしまったということが考えられます。
レントゲン写真では、半月板は写りませんし、間隙は左右の膝を比べてみなければ判断もできません。
ましてや筋トレをすれば更に筋肉が硬くなり膝を締め付けてしまいます。
痛みが引くどころか増すばかりです。
筋肉を温めることは、血管が広がり筋肉へ栄養の供給とともに老廃物の排泄を促進させますので、筋肉が柔くなり膝の締め付けがゆるみ痛みが軽減するのです。
素人のM.Yさんの方が適切な処置をされています。
しかし根本的な解決にはなりません。
何よりも骨盤の動きの偏りを整え、ハムストリング筋の働きを取り戻すことが先決です。
ここがポイントです。

症例1.ぎっくり腰

c01

ぎっくり腰

症例:朝顔を洗おうとして前かがみになった瞬間に、腰がギクッとした。その後、掃除をしていたら次第に痛みが強くなった。寝返りで痛い。起き上がるときに痛い。

 

日常の動作なのに何故ギクッとなるのか?

重いものを持ったわけではありません。レントゲン写真では、年齢によっては骨の変形や椎間板が潰れている場合があります。それは、痛みが出た瞬間に変形したり潰れたりしたものでしょうか?そうではありません。

原因を見つけ出すには、骨の検査ではなく筋肉の検査を行う必要があります。その理由は、身体は筋肉の働きによって動けているからです。また、筋肉の働きは神経の働きを表しています。

普段、筋肉は、当たり前に働いていると思っています。筋肉が弱くなるのは運動不足と言われウォーキングしたり筋トレをします。ぎっくり腰を起こした方の筋肉を調べてみると働きにばらつきがあることが多くあります。これは、痛みによって力が出せないのではありません。筋肉の働きのばらつきは、骨盤や背骨のゆがみを引き起こし関節の動きを妨げます。また、身体を支えることが出来なくなります。その時にギクッと感じるのです。

筋肉の働きのばらつきはなぜ起こるのでしょうか?

それは神経の働きに異常があるからです。筋肉を動かす神経は、脳から始まりまとまって背骨の中を通り脊髄と呼ばれます。背骨の中を下るにつれて枝分かれをして背骨の脇から1本1本出てそれぞれの筋肉へ向かいます。したがって神経の働きを調べるには中枢の脳の働きを調べる必要があります。アキヒロカイロプラクティックオフィスでは機能神経学を基に脳の働きの乱れを発見し、それを正すことで運動神経の働きが正常に戻り身体を支えることが出来るようになります。神経系の働きを正常に戻すことで、症状の解消が早くなります。