腰痛だと思っていたら脊髄腫瘍だった

今週、腰痛で来院されたKさんでのことです。

寝ると腰が痛い。

咳をすると両脚に痛みが広がるとのことでした。

でも、立っているときは痛くありません。

 

整形外科で腰のレントゲン写真を撮りましたが、異常なしとのことで、痛み止めとシップをもらっただけでした。

 

寝ているときに痛い方は良くいますが、立っているときが痛くないとはなんだろな?

 

検査をしてみますと、下肢の筋力は評価3.

これは抵抗を加えなければ、重力のある状況で体を動かせるという強さで、

分かりやすく言うと、抵抗を加えると負けてしまうという弱い状態です。

 

神経の働きの評価は、両脚の第5腰神経領域の痛みの感覚が低下。

筋の伸張反射は、大腿四頭筋が減弱1+、腓腹筋が正常に近い2+。

 

ここで大事なことは、中枢神経障害か末梢神経障害かの判断です。

 

両側に感覚障害と痛みがでているということは、中枢神経障害の可能性

筋の伸張反射の減弱は、末梢神経障害の可能性

 

脊髄での障害では混在することもあるので中枢神経障害かもしれません。

 

末梢神経障害であれば、施術で筋力が回復するのに

全く反応しません。

 

これはおかしい?

 

頸をそらす状態にすると、さらに筋力が低下します。

 

ということは、頚髄及び胸髄の中枢神経障害の可能性がるということになります。

 

Kさんに伝えると

どんな可能性がありますか?との質問

 

もしかしたら、靱帯の骨化に様狭窄、脊髄動脈の障害

最悪の場合、脊髄腫瘍かなと考えましたが

Kさんを不安がらせてはいけないので、おできのようなものがあるかもしれないけど

外からでは判断がつかないので脳神経外科でMRIを撮ってもらいましょう。

 

とお願いしました。

 

近くの脳神経外科でMRIを撮りますといわれて帰宅されました。

 

Kさんはどうされたかと気になっていましたところ

昨日、Kさんから電話がありました。

 

MRIを撮りましたら脊髄腫瘍がありました。

アキヒロ先生に早く見つけてもらったお陰で助かりました。

大学病院で手術をする予定です。

 

とのことでした。

 

まさかとは思いましたが

脊髄腫瘍と聞き大変な病気なのでKさんの気持ちを考えると喜べません。

 

今まで脊髄腫瘍を見付けた例は何件かありますが

脊髄腫瘍の手術は、腫瘍の種類にもよりますがかなり結果が良好な場合が多いです。

Kさんも絶対良くなると思います。

幸運を祈っています。

 

 

回復されたときには、連絡を待っていますよ!

 

 

 

 

奇跡的な回復に感動!

昨日のことです。

脳腫瘍のために左手足の痙性麻痺を起こした少年が来院。

脳腫瘍は、放射線治療により半年後から縮小して大きさ的に問題ないとのこと。

あとは、自分でリハビリの指示。

とは言われても、なかなか麻痺した手足のリハビリは自分ではできませんね。

将来が不安ですね。

検査をすると右の中枢性障害による左遠位筋(指の屈筋、腓腹筋)の麻痺。

腫瘍は小さくなったが麻痺は変わらず。

MRIを見ていませんが、痛覚の障害と遠位筋の麻痺から大脳基底核の障害が予測されます。

施術は、機能神経学を利用したブレインアラームセラピーを施しました。

すると刺激をしているその間になんと麻痺を起こして握ったまま開きにくかった指が

どんどん動きが大きくなり動くスピードも速くなってきました。

見ていたお母さん奇跡だ~!すご~い!と

施術している私もびっくり。

画像はお見せできませんが、

正直、感動してしまいました。

機能神経学の生みの親のDr.キャーリックの施術は、見て驚きました。

私のところには、痙性麻痺を起こした方が来院するケースは、ほとんどありません。

今までは、大脳機能低下によって起こる様々な痛みに機能神経学を利用したブレインアラームセラピーを使っていました。

痙性麻痺にまで変化を起こせるとは驚きです。

まだまだこの先どこまで回復するかわかりませんが、可能性があることが証明できました。

来年、学会で発表できたら良いと思います。