症例3.慢性腰痛

c03

慢性腰痛

症例:10年前から時々腰に痛み、接骨院に通院。3ヶ月前から腰痛、接骨院で治らず、整形外科でレントゲン写真で、背骨が曲がっているとの診断。座っていると立ち上がったときに腰が伸びず、しばらくの間痛みが続く。

 

慢性腰痛とは

Medicalnoteによると慢性腰痛症(慢性腰痛)とは、3か月以上続く腰痛のことです。 腰痛は発症からの期間に応じて、急性腰痛(発症後1か月以内)、亜急性腰痛(1~3か月)、慢性腰痛(3か月以上)に分けられます。

慢性腰痛の原因となる主な病気に、腰部椎間板ヘルニア、椎間関節症、変形性脊椎症、腰部脊柱管狭窄症、骨粗しょう症などがあります。まれに内臓疾患や腫瘍しゅようによって慢性腰痛が起こる場合もあります。このように検査で原因を特定できる腰痛を特異的腰痛といいます。

反対に、検査を行っても原因が特定できない腰痛を非特異的腰痛といい、腰痛患者さんに比較的多いといわれています。

 

どうして長期間痛みが続くの?

痛みが長期間続くということは、原因になる物が存在し続けているということです。レントゲン写真で、背骨が曲がっているという診断が出ている場合、骨の形状を変えることが出来ないために痛みが長期間続いていしまうことがあります。背骨の分離症やすべり症、脊柱管狭窄症など最終的に外科的な処置が必要になる場合があります。しかし、外科的な処置をする前に機能的な問題から構造的な問題に影響を及ぼしていないかを調べることが必要です。

慢性腰痛は、様々な機能的な問題を検査する必要があります。例えば、口の中の問題(噛み合わせの悪さ、噛み癖、歯肉炎、歯ぎしり、喰いしばり)、足元の問題(靴のサイズが合っていない、靴の紐の締め方が緩い、足のサイズが左右違う、踵が大きく減った靴を履いているなど)、身体の上から下まで腰に影響を与える機能的な問題があります。

さらに、慢性的に痛みを感じていることから自律神経系など脳の働きに影響を及ぼしていることがあります。自律神経系が乱れると筋肉への出力に抑制が働いたり、痛みの抑制コントロールしているPAGの働きが低下します。自律神経系の検査を忘れずに行う必要もあります。

慢性腰痛は、思いもよらないところに原因が潜んでいる場合がありますので、丁寧な問診とカイロプラクティック検査によって身体や脳の働きを評価していく必要があるでしょう。原因を見つけることが出来れば、長期間の苦痛から解放されることが出来るでしょう。